釣果を左右する条件の一覧 潮汐、地形、風速など どれを重視すべきか?

コンディション


多くの釣り人の方は、釣行前に潮汐や風速などを下調べしていると思います。
繰り返しているうちに、ポイントの海の様子が分かってきたり、釣れるタイミングが粗方予想できたりするんですよね。
ただ一方で、「なぜ今日釣れないの?」とか「こんなところで釣れるとは」という泣き笑い事故も経験されているのではないかと思います。

釣果を左右する条件は

 1、ポイント(地形、潮の通り具合など)

 2、タイミング(時期、時刻、潮汐など)

 3、コンディション(天候、水温など)

と、大きく3つに分類できます。

釣りを左右する条件を一覧にしてみましたので、釣行前後の考察に利用してください。


1-① 地形

まずは 1、ポイント です。

ポイント選びで最も試行錯誤するのは地形でしょう。

「岩場」or「砂地」なんて超原則の地形は当然として、

「シモリ」「離岸流」などの小地形の有無も釣果にかなり影響します。

わざわざ書く必要もないかもしれませんが、重要条件のひとつです。


1-② 水深

水深については、深い場所の方が魚種も豊富で概ね有利です(特に夏場)。

ただし魚にとってのエサは浅場に多いですから、季節や時間帯によっては浅いポイントに軍配が上がることもあります。また浅いと色んなレンジを探る必要がないというメリットもあります。

水深は水温との関係が密接ですから、セットで把握しておくといいです。深場はエサが少ない代わりに水温が安定します。


1-③ 潮通し

プランクトンなどエサの量を左右する潮の通り具合。

多くのケースで潮通しの良いポイントが有利といえるでしょう。

ただし、冬~春の釣りでは潮通しの悪いポイントの方が釣果のあがるケースがあります。
入り組んだ湾内の方が環境が安定し、かえってエサが豊富になるのです。春先のカレイ釣りなどはまさにこのパターンといえます。

また、波の高い日は小魚が比較的穏やかな湾内に逃げやすいため、潮通しの悪いポイントが有利になる場合ありです。


2-① 季節

ここからは 2、タイミング の条件です。

季節なんてわざわざ書くと叱られる気もしましたが、一覧なのであえて載せました。笑

魚種によって釣れる季節と釣れない季節があります。

真冬にサーフへマゴチを釣りに行く人はいないですよね。笑

重要条件、というより前提条件という感じです。


2-② 時刻

朝マヅメと夕マヅメは最もよく釣れます。これは間違いないです。

あとは昼に釣れる魚、夜に釣れる魚を把握しておきましょう。

サーフの釣りで言えば前者はカワハギ、後者はアナゴやコロダイなどです。

シロギスやマゴチは昼のイメージがありますが、意外と夜でも釣れてきます。


2-③ 潮汐

月の引力の影響で海水は常に昇降を繰り返しています。

潮の満ち引きは魚の捕食サイクルに影響していることは間違いないでしょう。

ただし、経験上私は大潮だから~長潮だから~というのはそこまで決定的な条件だとは考えていません。
それよりも「満潮から〇時間」とか、「上げ潮のこの時間帯」のように、そのポイント独自の釣れるタイミングが大事だと思っています。

潮汐と関連して、月齢周期(満月とか新月とか)によっても魚ごとに釣りやすさが異なります。

例えばマダイは満月の日から産卵するので、新月の方が釣れやすいとも言いますね。


3-① 天候

ここからは 3、コンディション の条件になります。

「雨だと釣れない」「雨の日は逆に釣れる」「分からない」なんて禅問答を経験された方も多いのではないでしょうか?

私としては晴れも雨もイーブンくらいかなと思っています。

雨が降ることで表層の酸素濃度が上がりますが、逆に塩分濃度が落ちることでマイナスの影響が出やすくなります。また水温も下がります。
また河川からの栄養供給は増える一方、あまり洪水になると水潮になりやはり水温と塩分濃度に影響が出ます。

キスやカレイなど底物への影響は少なめですね。
いずれにせよ、私の経験では決定的に釣果を左右する条件にはならないです。


3-② 波風

風は一見すると釣りのしやすさの方に関係してくる要素です。
大爆風で飛距離が伸びないとか……。笑

しかし、風によって海に潮流が生まれます。その方向でポイントの潮のぶつかり具合が変わったり、湧昇流が起きて水温が変化したりします。
風による二次的な影響は釣果を左右する要素です。

波も大事です。あまりに波が高いと捕食しなくなる魚もいます。また底荒れは何日か続きますので、晴れていても釣りにくいケースが出てきます。

一方で波は水中の酸素量を増やしたり、水温を下げたりする大切な因子です。

夏の釣りでは波立った後の方が露骨に釣果が良いですし(高水温期は海水中の酸素量が少ないため)、春先に荒れると水温上昇が止まって釣果に悪影響を及ぼします。

サーフというフィールドに限定して考えると、波の立ち具合は水中環境に多大な影響があるといって差し支えないでしょう。


3-③ 気圧

気圧によって海面が上下します。

気圧の低い日は魚が浅場に来やすいなんて話も聞きますね。

私としては、気圧はそこまで決定的な条件にはならないと思います。

荒天にならない程度なら低い方がいいかな? という程度です。


3-④ 水温履歴

かなり大事な条件になるのが水温の変化具合です。

「なぜか釣れない」という日は水温環境の悪い場合がわりとあります。

魚は意外と広範囲の水温に適応できるものですが、
変温動物である都合、徐々にじゃなければ水温変化についていけないのです。


結局どの条件が大事か?

はっきりどれが一番大事ということをあえて言うつもりはありません。

風が潮流を起こしたり、水温によって釣れる水深が変わったりと、それぞれの条件が互いに影響しあっているからです。

しかし、「思っていたより釣れない」という日は、この中のいずれかの条件が良くないのかもしれません。
釣行を振り返り、もっと釣り師の感覚を研鑽してみてください!



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