高波、離岸流、熱中症……初心者だからこそ心得てほしいサーフで釣りを楽しむための注意点

地形


サーフは堤防や磯とはまるで違うフィールドです。

釣り方はもちろん、足場や暇の潰し方さえも全く種類が異なります。

他のフィールドの知識だけでサーフへ繰り出すと痛い目に遭うことがありますので、初めてサーフへ釣行される方はぜひこの記事の注意点を心に留めておいてください。

注意点① 波の高さ

釣行前に波の高さをチェックする習慣のない人もいらっしゃるでしょう。

堤防の釣りでは多少のうねりがあっても絶望的に環境が激変するわけではないので、そうした方はより風向風速の方を気にされているでしょう。

一方、サーフ専門の釣り師は必ず波の高さを確認します。それが釣果だけでなく、生命の危険に関わるためです。

0.5mくらいの波なら問題ないですが、これが1.0mにもなると砕ける波が足下にどーんと押し寄せ、釣りにくさを感じるようになります。そして1.5mくらいからは波の強さに恐怖を覚え始めます。2.0m以上になると命の危険を感じます。

私は波高1.5m以上で釣りを控えることにしています。

「1.5mくらいなら適度」という方もいらっしゃると思いますが、私が好む急深サーフなんかは沖の方で波が砕けずほとんどのエネルギーが浜辺に押し寄せますので、波高以上に危ないんです。

それに、海が荒れていると波打ち際のベイトはどこかへ逃げますし、海底が荒れてキスも食わなくなる、さらにゴミが多かったり仕掛けが絡まったりでいいことがないです。

無理して波の高い日に釣行するのは控えましょう。

注意点② 干満差

海は概ね5~8時間前後の周期で干潮or満潮が訪れます。

日本海なんかだと干満差は少ないですが、太平洋や瀬戸内海はこの差が大きく、場所によっては4mほど海面の高さが変わるところもあるんです。

数分程度ならあまり変化は感じませんが、油断して装備を長時間放置していると「いつの間にか海水に浸かってた」、いや最悪の場合「流された」なんてことが起こります。

時折高い波が来る時もありますので、海面の変化を考慮し、装備や貴重品は必ず海水の影響を受けない場所に置いておきましょう!



注意点③ 離岸流

サーフには必ずどこかに離岸流(カレント)というものが発生しています。

離岸流とは言わば「波の出口」のことです。この流れは押し寄せる波とは逆に、浜から沖の方へ向かっていきます。海水浴中に人が沖へ流される事故は毎年起こっていますが、その原因の多くはこの離岸流にあります。

海に入りさえしなければ無問題ですが、ウェーダーを着て釣行する場合は危険と隣り合わせになりますので、特に注意が必要です。

ちなみに離岸流の発生している場所は、そこだけ白波が立っていなかったりするので見分けることができます。



注意点④ 熱中症

いくら涼しげな海が眼前に広がっていようと、夏のサーフは熱中症の危険大です。

そもそも砂というのは日射をかなり反射してしまう物体です。この反射率は色によって決まり、白い砂ほど太陽光を反射しやすくなります。

つまり、釣り人は上からも下からも熱を浴び続けることになるのです。

もう真夏のサーフなんて地獄で、海辺の蒸した空気も合わさって、9時から日没まで耐えがたい暑さになります笑

ですので、スポーツドリンクは必要以上に持参しましょう。

もっと言うと、そもそもそんな暑い環境での釣行は危険なので、なるべく控えた方がいいでしょう。



注意点⑤ 打ちあげられる魚

これはサーフ専門の方もあまりピンとこない危険性かもしれません。

しかし私がサーフ釣行した中で最も死の危険を感じたのはこの「サーフに打ちあげられる魚たち」なんです。

砂浜に大量のイワシが漂着したなんてニュース、たまにありますよね。

もちろんイワシやキビナゴならとても嬉しいです。そのまま持って帰って唐揚げにできますので。

でも私の遭遇した魚はそんな生易しいものではありませんでした。

何とダツの群れが猛スピードで砂浜へ突進してきたのです!

恐らくサメか何かが沖合にいたんだと思いますが……

ものすごい速さでこちらにジャンプしてくるダツ達には、さすがに人生最大の恐怖を覚えました。笑

運が悪かったら体に刺さっていたかもしれません。

かなりマイナーな危険ですが、一応魚が打ちあがるということは頭に入れておいてください。笑



注意点⑥ 野生動物

周辺の環境に大きく左右されますが、人里離れたサーフの場合は野生動物にもある程度の注意を払っておく必要があります。

サーフは魚の死骸など食べ物が豊富ですから、それを狙う生き物たちがたくさん訪れるんです。

私のよく行くサーフの中に背後が山の場所がありますが、そこではタヌキやウサギの足跡をよく見かけます。

かわいい動物ならいいですが、イノシシやクマが出現しないとも限りません。危なそうな場所では、私は保険として熊よけスプレーを携行しています。

海釣りでも人がクマに襲われることは稀にありますので、周囲の環境によっては念のため頭に入れておいたほうがよいでしょう。




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